Distagon 、ああ、ディスタゴン。
なんて甘美な響きなのだろう。
この名前を聞くだけでときめく人がいたら、ぜひ酒を飲みかわしたい。
Distagon(ディスタゴン)とは、レンズメーカーのカールツァイス社(Carl Zeiss)の開発した広角レンズ群の名称である。怪獣の名前では決してない。
今、手持ちのオールドレンズ(製造年月日が古いレンズの事をこう呼びます)の中で、一番希少価値がありそうなのがこのディスタゴンである。
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正式名称は「Distagon T*28mm F2 MM」。メーカーはCONTAX(ヤシカコンタックス)である。おそらくであるが1975年製。御年40歳以上のレンズである。
西ドイツ製である。(ドイツ再統一前)
このレンズに関する情報は割と少ない。製造数が少なく「幻のレンズ」とも言われているからだ。おそらくこの後に出た「Distagon T*28mm F2.8」が価格が安く、軽くて小さいという事でヒットしたからかなー…?とか思う。
フルサイズカメラの恩恵
一般的に28mmは「広角レンズ」と言って、広い空間を撮影する事ができる。おもに風景撮影に重宝されるレンズなのだ。ただ昔のレンズを今のデジタルカメラにつける場合、マウントアダプターと素子の距離に応じて距離が加算されるのである。SONYのAPS-Cモデルで言うと約1.5倍(すなわち28mm×1.5=42mm)となってしまうのだ。
ざっくりいうと、風景写真用(28mm)ではなく、人物撮影用(50mm)くらいに、撮れる範囲が狭くなる。
その点フルサイズカメラだと、APS-Cよりも素子サイズが大きい(フィルムと同サイズ)ので、そのままの28mmで撮影できるのだ。フルサイズの時代になって、やっとデジタルカメラでもディスタゴンの本当の性能が発揮できるようになったのである。
そうだ猿島へ行こう
「ディスタゴンで風景写真が撮りたい」
突然そう思い立った僕は、再びカメラ好きの友達を招集し、一路、横須賀沖にある「猿島」へ向かったのだった。猿島には旧日本軍の基地がそのまま保存されていて、風景撮影にはうってつけの場所である。
今回は京急の「よこすかグルメきっぷ」を使った。本当に京急は最高ですね。
9:45分頃降り立つぼくら(前回同様、朝が早い)
マニュアルレンズなので歩きながら撮るのはなかなか困難。ブレている。
駅前でレンズのチューニング。
商店街を歩いて、フェリー乗り場のある三笠公園へ向かう。
戦艦三笠。「天気晴朗なれども波高し!」周辺減光がすごいので今後対策が必要。
一路フェリーで猿島へ。めちゃくちゃ人が乗ってた。
桟橋に到着。
カレーパンをパクつきつつ、島のツアー(200円)に参加。弾薬庫やトンネルなどを見学。
高射砲台跡。
ポケモンもゲットしました。今、横須賀ではこんな試みが行われていて、ポケモンGOユーザーの人はフェリーが10%割引されます。
猿島・ドブ板通りで「ヨコスカGO」!(2016年10月17日)|横須賀市
この上下二枚だけはPlanar f1.4です。
その後、猿島を出て「LAUNA(ラウナ)」にて20cmもあるネイビーバーガーを食べる。(きっぷについてくる食事券だけで食べれます)
それからバスで横須賀美術館にいく。こちらもきっぷを持ってると、京急バスは無料、美術館は2割引になります。
新宮さんの展示。大きくて見応えありました。
最後は「月印カフェ」でまったりして解散。このお店は店内写真取っちゃダメなので雰囲気を伝えにくいのですが、とてもクラシックで古道具に囲まれた素敵なお店です。
http://www12.plala.or.jp/tsukijirusi/
空気公団の曲で「コーヒー屋のおねえさん」というのがあるのですが、僕の中だとこのお店をイメージしてしまいます。実際におねえさんが切り盛りしてるしね。
今回は約12時間かけて撮り歩きました。計測アプリを確認したところなんと12000歩以上歩いてた!(帰る頃にはすっかり夜)猿島は予想以上にしっかり保存されてて、観光地として楽しかったです。BBQもできるみたいなので次回はやってみたい!
そして、今回初めてディスタゴンをフルサイズで実際使ってみて、気になったことをまとめると
- 開放だと白浮きが出るので絞ることが必要
- 周辺減光が結構ある。多分マウントアダプタのせいな気がする(本体側で減光オプションをONにしてたけど出てるのでそもそも何か間違ってる気がする)
- 最短焦点距離が6cmくらいとけっこう寄れる
- そしてボケが美しい
という感じです。ここら辺は慣れてないからというのがありそうなので、今後はもっと考えて撮影してみようかなと思います。
京急の切符は本当にお得
前回の記事では「みさきまぐろきっぷ」を使って旅しましたが、この京急の切符たちは本当にお得だなーと思います。ぜひお出かけしてみてください。